今日は「菜の花コンサート」の当日。13時に会場のオペラシティ・リサイタルホールに着き、14時からゲネプロ。ステージが横に広く、はじっこのお客さんに対してちょい心配。ゲネプロも無事終わり、あとはお客さんの入りが心配だったが、なんと当日券がすぐに出せないとのこと。招待の人達の動向が読めないので。お陰で入口で待たされたお客さん達が結構ざわついていたが、結局は全員入れた。やれやれ。嬉しかったのは芸大時代の友人だったヴァイオリンの福嶋さんが来てくれたこと。コンサート情報はどこで、と訊くと、ストリング誌でとのこと。いやはや有り難いことで。本番は定刻に開始。一曲目は私の作曲「デルフォイの風」。この曲は古代ギリシャのメロディを軸に陰旋法とガムラン風のリズム展開の曲でお琴が非常に難しいのだが、若手はよくやってくれた。演奏終わり、西潟さんと私が司会進行を担当。所が二人とも話しだしたら止まらない。反省。二曲目は吉松隆氏の「水幻譜」。尺八の山口さんと箏の吉澤君の演奏。吉澤君は東海大学の大学院生で23歳。とても可愛く女性からワーイとの声も。曲は吉松さんらしく透明感を追及する感じがとても純正律的で良い。次は私の「四季の歌ー福島潟を詠める」。西潟さんの歌と箏、17絃の渋い曲。一部はここで終わりなんだけど、純正律音楽研究会の会員から邦楽と純正律の関係とかピタゴラス音律についての質問があったのでプログラムの番外として純正律の説明と吉原さんの箏と私のヴァイオリンで純正律調弦による私の曲「クロノスの彼方」を演奏。既にこの時点で大幅に時間オーバーだが休憩に入る。二部の頭はドクター六花の新曲「流麗」。彼のギターとパーカッションが入り、邦楽陣もアドリブありのライブハウス系の曲。全く違う雰囲気なので新鮮な驚きを与えたと思う。次は丸山和憲さんの新曲「錦鱗賦」。三味線、箏、17絃の曲。彼との話では制約の多い邦楽を書くのは地獄だったとのこと。でも、三味線のフレーズにはびっくるさせられたなあもう。彼は私の「デルフォイの風」を随分誉めてくれた。そして最後は私の「箏群とソロヴァイオリンのためのダンス・クロノス」。以前広島の福山市の財団から委嘱された曲に大幅に加筆訂正を加え題名も新しくしたもの。いずれにしても私はソロヴァイオリンを弾きっぱなしで疲れた。打ち上げも大いに盛り上り、お客さんも大喜びだったとのこと。ああよかった。