青春18・3日目

机の前で考えていても煮詰まってしまうので、思い切って「カルメン」の資料を鞄に詰め込んで「青春18」3日目。今日は今までに1回も乗ったことのない磐越東線(いわき〜郡山)に乗るため、上野発9:10の「いわき」行き鈍行に乗る。いわき13:05着までたっぷり時間があるので車中で「カルメン」の整理。水戸を過ぎてからはあまり来てないので車窓に目をやると、大甕に着き、今は亡き日立電鉄のホームが残っていたが、レールはすっかり撤去されている。この方がすっきりと未練がなくサバサバする。しかししばらく行くと常磐線をまたぐ鉄橋があったりして、複雑な気分になる。大分前に乗りに来た日立電鉄の終点、鮎川駅の残りを見ながら、海岸線をひたすら。しかしこんな所にまで発車ベルがわりの音楽まがいがうるさい。ある駅ですごいシンプルな「キラキラ星」がきこえてきたのでホッとしたとたん、モーツァルトの変奏曲の16分音符になって、機械音が飛び交い、びっくりする。誰だ!こんなこざかしいことを考える奴は。日本人って本当に性格が悪いと思うね。もっとのんびりしてくれないかねぇ、全く。やがて「勿来」を過ぎる。20年位前、海岸の絶好のロケーションに建っていた瀟洒な洋館で、ソニーのTVCMの撮影をしたのを思い出す。あの時はヴァイオリンかピアノを弾いたんだったなぁ。「いわき」に13:05に着き、あわただしく弁当を買い、13:13発郡山行の磐越東線、地元の人は「バントウ線」と呼んでいる。2両の気動車は新型で乗り心地はいいのだけど、レールの間は雑草だらけで、レールの光り方も鈍い。カーブが多く、昔のSLは苦労したんだろうな、と思うような所を結構飛ばして行く。日曜にも拘わらず学生が多い。途中の「小野新町」から郡山の間が利用者が多いようで区間運転も多い。郡山に14:49に着き、上野方面の黒磯行は15:20。2両しかない電車は満員状態。なぜ2両だけなのか、JRのケチめ。黒磯近辺に交流と直流切り替えのデッドセクションがあるはずだと思っていたら、何事もなく、16:23黒磯着。次は16:35発上野行快速。こっちの電車にデッドゾーンがあったが、走り出しはどうしてるんだろう。バッテリーでも使ってるのかなあ、まさかなあ。こっちは10両編成だが、すべてがベンチシートで全くの通勤型。旅に来ている雰囲気はなく気分がそがれる。私は大体、JRが好きではないので、ひたすらカルメンのスコアを眺めているうちに上野19:10着。あー疲れた。