ミュージカル「獅子王伝説」

カルメンの「ジプシーの踊り」、なんとか形にして、池袋の芸術劇場に向かう。最近、純正律関係で大いに協力を頂いている秋山さんのプロデュースによるミュージカル「獅子王伝説」を観るためだ。渋谷で山手線に乗り換える前にHMVを覗いてみると、NAXOSの新譜が並んでいる。悪い癖でまた2枚買ってしまう。デーヴィッドソン「天使の歌声・他」キーラル「ピアノ協奏曲・他」。5時半に芸劇中ホールに着くと、すぐに幕開き。まあとにかく出るわ出るわ、出演者の多さに驚く。なんでも1歳から68歳まで120人というのだ。話はよくあるSF的あしらいでミュージカルの題材としてはいい。主役が秋山さんところの「ヒロ」さん。存在感があってよかった。「ブレス4」もよくハモった時は美しかった。私は昔、よくミュージカルを作曲したこともあったし、東宝ミュージカルの音楽監督もやったりしたことがあるので、普通に楽しむ、ということはできない。どうしても裏方の眼で見てしまうからだ。出演者の大半は、自分でお金を払っているということだが、歌舞伎の新春公演の「助六」の河東節の人達も一年かけて練習し、お金を出して出演する。それに似ているのかなぁ。でも「夜の女王」役には二期会の人が出てたりして、押さえの役をしている。全体に音楽と歌が多すぎる感じ。日本のミュージカルすべてに言えるのは、歌の入り方が自然ではなく、どうしても歌つき芝居になってしまう傾向にある。しかし、衣裳は面白いし、とにかく凄まじいエネルギーを感じる。お疲れ様でした。