大野晋「日本語の源流を求めて」読了

言語学者の大権威の変な本、「日本語の源流を求めて」読了。何と言ってもびっくりするのは数多くの比較言語的考証と考古学的な生活習慣の考察から、日本語の起源はタミール語だと自信を持って主張していることだ。とても新鮮な驚きで、頭がグラグラする。タミールというのはスリランカ北部でゲリラ活動をしている「タミールの虎」が有名だ。
折しも今月号の新潮45で日本語起源トンデモ説がいくつか紹介されているがその中にも堂々と存在している。トンデモ説の中には最近話題になっている日本語の起源ラテン語説があり、殆どダジャレの連続だが本人大まじめ。ところが書いた人が与謝野馨実弟なので、なんとなくぶったぎるのに忍びないなんて言う感じになっている。そんなへ理屈奇説よりはよほど真面目なんだけどなぁ。