聴いたCD

毎年、初詣のはしごをやっていたが、今年はやめて年賀状の整理をしつつ聴いたCD。正月から何とポーランドの旧前衛作曲家、ペンデレッキ。交響曲No3は1990年代の作曲で、前衛風は影を潜め、オスティナート中心のとても刺激的でヴィヴィッドないい曲。なぜか私が思いつきそうなフレーズに良く似ている。
1960年(私は高校生)に作、初演され世界的に話題になった「広島犠牲者への哀歌」。弦のトーンクラスターが時には空襲警報と断末魔の叫びに聞こえ、私も20代の時、激しい衝撃を受けた。以来作曲家になって、方法論が分かると「うまくやられた」と言う気分が起こり、あまり聴かなくなったが、NAXOSから新譜が出たのでまた聴いたわけだ。ライヴァルのルトスワフスキだったかな、ペンデレッキの作品は全く大したことはないがタイトルの付け方がうまいと言ってくやしがったそうだ。もう一度聴いて衝撃を思い出すことはできるが、感激はない。それよりもこんなインチキな曲に弦楽器が熱演していることに驚く。
あとFlorescences と De natura sonoris ll。最悪の旧式前衛。