洗足で

ある人から作曲家はどういう根拠で調性を選んでいるのかというとても問題をはらんでいる質問のメールをもらい、とても深い問題なのでそのことをテーマに話しだしたがほとんど学生とは話が噛み合ない。いろんな調性があるのはなぜかと質問しても,殆ど質問の意味もわからない感じ。まず第一、ヴァイオリンに一番適合している調性は何かと訊いてもポカン.......。ベートーヴェンブラームスチャイコフスキーパガニーニの協奏曲、すべてD-durじゃないか。だからDなんだといっても、みんなわかっててそうしたんですかという逆質問には驚いた。主音、属音、下属音すべてが開放弦なのはD-durだけだというと少しだけ納得。だからといって開放弦を使えということではなく、楽器の共鳴がよくなるんだというと、初めて半分くらい納得の様子。そして管楽器のほとんどはBを中心としたフラット系で彼らのドレミはB管の場合実音ではBDCだというともう訳がわからない。全部inCで読めばいいじゃないかとの反論は絶対音感主義の悪しき感覚なんだけどそれがわからない。結局「移動ド」「固定ド」の根本を誰も考えないからこうなってしまう。音楽大学はもっと基礎的な教育をやってほしいよな。