ツイッター純正律

ルガンの調律の話をしましょう。オルガンはブラスに近い音で地鳴りのするような音量があり、従って平均律の唸りにはかなり抵抗、ミーントーン(中全音律)が残っていましたが19世紀には平均律に屈服しました。
平均律のオルガンは体に悪い響きがします。洋楽の最高に崇高な響きに憧れた人が
正面から平均律の歪んだ音の攻撃を受け、体は30分と持たず、どうせ自分は崇高なシーンとは無縁と思い諦める。

私はヨーロッパで貴重な体験をしました。ノートルダムでもウェストミンスターでもオルガン奏者は2階の見えない所にいて音は直撃せず、高い天井の反響とお香と人いきれでトゲが中和されます。そして、一階では天国的な少年コーラスの純正律のハーモニーが澄み切った響きで透明感に浸れるのです。こういう工夫の無い直撃オルガン音は危険だとも言えますね。

オルガンは季節によってパイプは伸び縮みするし、メンテのたびに少しづつ短くなって音は上がって行くし、とても不器用な楽器です。