今日のツイッター純正律

日本では、純正律のことをちゃんと教えないから、ヴァイオリンは純正律だと思ってる人が殆ど。
実は全くそうではなく、ヴァイオリンはピタゴラスなのです。ピタゴラスの長三度は平均律の「ミ」よりもさらに高く、ドミソの唸りは狼以上です。
日本の学生がヨーロッパ留学したらみんな言われるのが君はすばらしく指が回るけど、なぜ三度をそんなに高く取るのかね』この言葉が理解出来ず、ノイローゼになってしまった人も何人かいるようです。ヴァイオリンは完全五度をゼロビートに取りますが、これがピタゴラスなのです。
ドソの次は四度下の「レ」五度上の「ラ」四度下の「ミ』を取り、「ド」と合わせると激しく濁り、狼も舌を噛み切ると言われています。純正の「ミ」よりも22セント高いからです。平均律の14セントよりも高い。
このドソレラミで打ち切るとドレミソラの五音音階が出来ます。原始邦楽音階です。実はこのチューニングではお箏とヴァイオリンは非常に音程の相性がいいのです。サブちゃんの「函館の女」と同じですね。
この後も五度四度を続けて行くと13回目が「シ」の#となり、ここで打ち切ると平均律のピアノでは『ド』のオクターヴ上になりますが、実はそうではなく、約24セント「シ」の#が高いのです。
ここで打ち切ってこの24セントのウルフを一番使わない五度に封じ込めたのがピタゴラス音律です。ピアノ類の鍵盤がオクターヴ12個なのはピタゴラスが起源なのです。この24セントの差を12等分して一つの五度から2セントずつ狭めたのが平均律です。

邦楽にドミソの観念が無いのは、汚いドミソを基礎にする理由が全くないからです。ピタゴラスはメロディの音程が取りやすく、世界中に存在します。一方純正律は自然倍音を基礎にしていてドミソ、ドファラ、シレソが天国的に美しい。
しかし、学校では平均律のドミソしか教えず先生がまた「どうだ、このドミソは美しいから協和音という。覚えておくように」なんて嘘を教えています。
一方、ドミソ、ドファラ、シレソを純正に取るとレファラが全く使いものにならないひどい地獄音になります。
また全音も半音も大小があり、大変音程が取りにくい。ドとレは大全音ですがレとミは小半音。レとミも大全音で取るとピタゴラスとなる。
純正律音階の矛盾は、ドに対する完全四度上のファが倍音上に存在しないことです。ジョージ・ラッセルのリディアン・コンセプトはC-durの基音はFとしています。

平均律の長三度の悲惨さを簡単に実証する方法があります。ヴァイオリンのGの開放弦をピアノと同じにします。そしてD線上で10度上のHを純正に取り、(これは長三度と同じ)そのHの音とピアノを同時に鳴らすとひどく唸りピアノが高いのが実感出来ます。これが14セントの差です。

邦楽の音律の根拠は三分損益とか順八逆六と言いますがこれは全くピタゴラス原理と同じです。順八というのはドから半音分八回上に行けば、ソになり、そこから六回分半音下に行けばレになります。私は邦楽器にはピタゴラス音律のあるチューニングメータを奨めています。
平均律で「六段」を弾くと半音が気持ち悪い。ピタゴラスではミとファは小半音で、平均律の半音100セントにたいして90セントなのです。

オクターヴ内すべての三和音を純正に聞こえるようにするためには最低69の鍵盤が必要だそうですが、これじゃ、タコの八ちゃんが八匹いてもダメですね。

ヴァイオリンがピタゴラスである証明。Gの開放弦と長六度上の「ミ」をD線で取り、純正にハモッたらそのミと開放弦のラを同時に弾くと超狼。また開放弦のEから長三度下のドをA線で純正に取る。そのドに対してD線で完全四度下のソを取り、そのソと開放弦のGを弾くと超狼の出現。