朝CA-TVで聴いた曲、何とイスラエルフィルとベルリンフィルの合同演奏コンサート。ベン=ハイムの「詩編」。10歳くらいの少女ヴァイオリニスト、ヴィヴィアン・ハグナーのサン・サーンス「序奏とロンカプ」。とても荒々しく音程も良くないが、将来性は抜群。ウェーバークラリネット協奏曲を吹いた17歳くらいの少女もうまかった。そして最後に両フィルハーモニーの合同演奏によるベートーベンの「運命」。私は小学6年の時初めてオケの生演を聴いたのがこの曲で、全くいやでいやで地獄の経験だった。大学時代からオケで少なくとも100回くらいは演奏しているが、いやさ、嫌悪感はつのるばかり、ゲネラルパウゼで何回「アホー」と怒鳴りたくなったことか。このままだと絶対ステージで叫んでしまう予感におびえ、オケから逃走した。今回のイスラエルフィルとベルリンフィルの合同演奏ということは、イスラエルがドイツ人を赦したことの象徴なのか。そこで思い出すのがナチのユダヤ人収容所でのエピソード。ドイツ人の収容所長がクラシック好きで、収容したユダヤ人で楽器の弾ける者を抜擢し殺さずにオケを編成し、ベートーベンの交響曲を練習させた。そして発表会の日、その収容所長が感激のあまり泣いたというのである。これを日本人ならどう思うか。恐らく「音楽に国境なし」として美談にするんだろうが、ユダヤ人達の反応は全く逆だった。曰く、あんな鬼畜以下のナチまで感激してしまう音楽ってなんなんだろうと、救いようの無い絶望に陥ったというのである。日本人は甘い甘いアカチャンだね。
今日はコロムビアの本社移転で無くなってしまう由緒あるスタジオのお別れパーティ。3時から8時とのことで6時少し前に着くと、思いの外静か。でもいろんな人と旧交を暖めたが中でも阪神応援団事件に巻き込まれたM氏と会えたのには驚いた。本人からも話を聞いたが、私の想像が当たっていた。所でコロムビアは赤坂のアークヒルズに移るとのこと、しかし、スタジオは作らないから制作はどうなるんだろうね。