大阪音楽大学同窓会関東支部の同窓会

今日は大阪音楽大学同窓会関東支部の同窓会。私は大学は芸大だけど、高校が大阪音大付属高校だったので名簿に入っている。だいたい参加するようにしているが、なんとなく違和感を覚えることが多く、今年もゲストがリコーダーときいて、ありゃ、小学校の音楽の時間のおさらいをされちゃかなわんと思い、やめようと思っていたら、10日くらい前に旧友の玉眞さんから電話があり、なにやら大阪音大卒業生の集まりに参加したらお前が随分話題になってたから行ってやれといわれ、仕方なしに行くと返事を出し、今日の参加。11時過ぎに飯田橋のホテルに着き、総会の事務報告の後、懇親会。ここで驚いたことに、私の旧著「音の後進国日本」の愛読者がいて、純正律にいたく共感して付録のCDをみんなに聴かせまくっているという奇特な人がいて、その人がなんと今日のメインゲスト、リコーダーで大阪音大の教授をなさっている藤田隆氏だった。しばらく会食の後、本日のメインイベント、藤田隆教授のリコーダー独奏会。これがしかし想像を絶するほど面白い内容で、スキャット奏法でブルースまがいをやったりで、すごく気分がよくなった。また後の話が面白く、西洋奏法のタンキング(舌を使ってトゥクトゥクトゥーと音を出しアクセントをつけること)では、音楽の幅が狭くなるので、音を伸ばしながら、ほんの少し、装飾音符をつけることでタンキングのかわりをした方がいいという話には大いに賛同する。尺八と同じなんだよね。それからバロックチェンバロの装飾音符はこのリコーダーの影響だという説。非常におもしろい。
また私の隣に座った女性から、娘がこんなことをやっていると渡されたチラシによると、娘さんは黒田亜樹さんというピアニストで、ピアノリサイタルを今春東京と大阪で開催したそうだが、その際にヴェルクマイスター調律で古典ばかりでなく「展覧会の絵」などもやっている。イタリア在住でミケランジェリ直系だとのこと。ミケランジェリはコーラスアレンジで純正律をやっており、なかなかなもんだと過去、感心したことがあった。いろいろと面白くたいへん有意義な会だった。持っていった「革命的音階練習」とCDも完売し、どうしてもっと持ってこなかったのかとうれしいお叱りまで頂いた。その夜は別の会にも呼ばれていたが、酔っ払って疲れたので欠席。すみません。