今日はミーントーンハープとヴァイオリンによる純正律モーツァルトの録音の日。4時頃から高田さんのハープサロンで開始予定だったが、森山さんの録音準備や高田さんのチューニングなどで、5時頃スタート。1曲目がたぶんこのCDのタイトルになるかもしれない「春への憧れ」。高木さんは本格的な録音は初めてとあって、自分のハープの音の録音に際して、いろんな注文ができるということに、戸惑っている。演奏は無事終わったが、困ったことにモニタースピーカーがないので、ヘッドホンでしか聴けない。また改めてスタジオをとって聴かなきゃいけないだろうな。と思いながら、2曲目。トルコマーチ付きピアノソナタの1楽章。雨のせいかヴァイオリンのペグが固まってしまって融通が利かない。そしてヴァイオリンの音もよくひっくり返る。でもまあ録音は終わる。3曲目フルート四重奏曲K298、これも同様。夕飯を食べた後、間奏曲として収録する私のオリジナル、悠久のケルト。ハープがあまりにもあっさり弾くので、メロディの弾き方などを注意したが、だいたい高木さんに限らず日本のクラシックプレイヤーというものは、くだらない16分音符のパッセージばかりさらって、全くメロディをさらわない。一般客が聴くのはメロディをいかに美しく弾いているかどうか、がほとんどであって、どんなに16分音符の難しそうに聞こえるところを見事にやってのけても、わかったところで、唖然とするだけで、別に感激はしない。全く日本のクラシック教育はまちがっていることを再び痛感する。でも高木さんは、私の言うことに最初キョトンとしていたが、「音に執念がない、もっと執念をこめて音を出してほしい」というと、その言葉は理解できたようで、最初より随分と良くなった。もう1曲、ケルト幻影は、前半をヴィオラでやってみるつもりなので、今日録音はよそうかと思ったが、なんせヴィオラのメンテを全然やっていないので、とにかくヴァイオリンで全部通すことにして、録音。ひとまず1日目は5曲録音した。しかし本当に使えるかどうかは、大きなモニタで聴かないとわからない。