買ってきたCDを聴く

先ず「アルペジョーネ・ソナタ」。御存知の方も多いと思うけどアルぺジョーネという楽器は19c初頭ころに考案された楽器で、チェロのような胴体に六本の弦を張り、調弦はギターと同じ。何と言ってもフレットの存在がヴァイオリン族と決定的に違う。さて復元された楽器を演奏するのは、古楽器のチェロ奏者で、それなりにしっかりと弾いていると思う。さて、そのアルぺジョーネ用にはシューベルトが作曲したソナタしか残っていないようで、このCDに収録されている他の曲はすべて違う楽器用の作品である。で、その楽器の特性だが、ハッキリ言って表現力がかなり乏しくこれでは忘れられて当然だろう。ハイポジション以外は強弱の差が無さ過ぎる。その原因は私の推測だが、低いポジションでフォルテを奏こうとすると、弓の圧力によって弦が高い位置のフレットに触ってしまうから、強く圧力をかけられないのだろうと思われる。やはりギターをチェロにしたら面白いだろうというイージーさでは楽器にはならない。仕事に飢えていたシューベルトさん、きっと安いギャラでがんばったんだろうなあ。
100円で買ったAMADINDA,まあまあ面白かった。そして、HuberのPf Con No1.No2.1852年生まれのスイス人。No2は美しいし、メリハリもあるが、スイスというのが、インターナショナルになりえなかったのだろうか。また私は以前から言っているが、1845~1960の間に生まれた人は悉く忘れられている。仕方ないね。